わたしたちにできること

化粧品が消費者の生活のお役に立てること、より良い製品をつくること。それらは皆様が日々努力されて、既に実施されていることです。

日本の製品は安心、安全と言われます。しかし、新たな顧客や海外のクライアントに対してそれを伝えることはなかなかできません。

どんなに立派な営業資料を作ることより、大切なこと。それは、ご自身たちが取り組んでいる日々の業務が正しくあることを確認し、証明することです。

化粧品GMP・ISO22716とは？

品質と安全性が確保された化粧品を製造するためには、高度な製造管理を行う必要があります。我が国で化粧品GMPとは、業界の自主基準「化粧品の製造管理及び品質管理に関する技術指針」の略称であり、そこで採用されているISO（国際標準化機構）規格がISO22716です。ISO22716（化粧品GMP）は製造管理基準に関する国際標準であり、化粧品製造業者の建物や設備から原材料の購入、製造工程、包装等、販売に至るまでの化粧品製造の全工程において組織的に遵守されるべき、体系的な品質管理規定です。

ISO22716は17項からなる要求事項で構成されています。これらの要求事項には、人的資源、建物・設備などのインフラ管理をベースに、さらに原材料から製品完成までの製造管理、離脱／逸脱／苦情の発生時の対応および対応後の処理までのプロセス管理、システム管理のための変更、内部監査、文書管理などが含まれています。

これらの要求事項に適合しISO22716認証を取得することは、法的な要求事項への準拠、国際社会で共通して必要とされている事項の遵守、そして安全な化粧品を製造しているという信頼性の確保につながります。

ISO 22716の導入状況

化粧品輸出を検討する際、ISO22716の導入はもはや任意とはいえず、必須条件に変化しているといえます。特にヨーロッパでは、既存の化粧品規制であったCosmetic Directive (76/768/EEC)が、2013年7月11日付で新規制であるRegulation No.1223/2009に完全に置き換えられました。

この新しいEU Regulationでは、化粧品メーカーに対しCPSR報告書の作成とharmonized standardへの準拠を求めています。このharmonized standardがISO22716であり、それゆえにISO22716認証取得はヨーロッパへの輸出の際には必須のものとなっています。また、各国のCGMPにもISO22716が反映されているという状況もあり、ISO22716の導入は自国におけるCGMP導入をも容易にします。

国家または団体

ISO 22716 導入現状

ヨーロッパ

Regulation No.1223/2009により、化粧品GMPの欧州規格として2011年に決定化粧品メーカーに対し、ISO22716適用を義務付け

ASEAN諸国

ASEAN Cosmetic GMPとISO22716が同等であることを認定

日本

日本化粧品工業連合会の基準としてISO22716を採用

USA

ISO22716に合わせてFDAガイダンスを改訂

カナダ

GMPの基準としてISO22716を採用

ICCR

ICCR地域において、ISO22716を実行